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地方に埋もれてはならん・大学受験


東大理3にも受かる7つの法則―難関を乗り越える処方箋 (小学館101新書)

東大理3にも受かる7つの法則―難関を乗り越える処方箋 (小学館101新書)


本書の著者は東大医学部卒業の現役ドクターである。

東大理三に行く気はないが、興味があったので読んでみた。

東大理三に行く為の具体的なことは書かれていない。

この7つの法則とかいうのは、「受験勉強に特殊な能力は必要ない。早くから地道に取り組み、時間をかけた者が有利になる」とか、抽象的で、自己啓発的なことしか書かれていない。

本書は地方に在住で、東大合格者を何人もバンバン出すような高校とは無縁の学生、地方の恵まれない学生に向けて書かれている。

言うまでもないが、有名進学校の少ない地域は難関大学合格者が少ない。東京には、開成や麻生といった毎年東大合格者を何十人も出すような進学校が沢山ある。

それに比べて、経済的な規模も小さく、人口も少ない地方の県は、東大京大などの難関大学合格者は少ない。

著者は、地方と都心の受験の格差を生み出している原因は、物質的な問題よりも、実は別なところにあるという。

著者はいう、「それは、人々の意識の違いであり、知らず知らずのうちに心の中に壁を作っているのです。」と。

(引用開始)

地域格差を作る「心の壁」

なぜ、心の中に壁ができてしまうのでしょうか?逆に壁がない、あるいはあっても非常に壁が低いケースとというのは、どんな状況でしょうか?鹿児島県に鹿児島ラ・サールという中高一貫校進学校があります。かつては、東大に毎年80人前後の合格者を輩出していました。では、ある子どもがたまたま鹿児島市内に生まれ、しかも学業成績が優秀だったとします。地元のラ・サール中学に進学し、卒業まで上位をキープしていれば、「東大に入れるかもしれない」。そんなイメージが容易に思い浮かぶはずです。
この場合、東大に合格するには何をすれば良いのか?まずは中学入試に向けて受験を頑張り、合格したあとは周囲の仲間と競い合っていけば良いのです。目の前の壁を一つひとつクリアしていけば、自然と東大合格に近づいていくのです。
ところが、地元にそういう学校がない地域の生徒の場合はどうでしょうか。地元で一番優秀な高校に行ったとしても、東大に合格できるのは学年で一人いるかどうかという環境で育った場合、知らず知らずのうちに、あなたの心の中には壁ができています。こうした地域の生徒のほとんどは最初から東大受験など考えないでしょう。もし考えたとしても、どうすれば良いか、具体的な方法がわかりません。
周囲の大人たち、つまり親や教師の認識も同じです。「東大?東大は無理だろ。地元の○○大学にしたらどうだ」といわれるのが関の山です。そうして多くの子どもたちがら高みに登ることを諦めてしまうのです。
p53〜54       (引用終わり)

地方に住んでる人間としてこれはかなり共感できる。周りに目指す人が少なく、合格する人が少ないと、とんでもない一部の天才が行くところだと勘違いして、東大に対していたずらに畏敬の念を抱いてしまう。

(引用開始)
今まで述べたことからおわかりのように、本当は白鳥になれるのに、アヒルだと思い込んでいる人達がたくさんいます。そもそも、生まれ育った環境が異なるだけで、生来の能力に大きな差があるはずはありません。それなのに、そうした子どもたちはなぜか「自分は一流大学などに入学できるはずがない」と思い込んでしまうのです。このように、本来同じ能力を持っていても、一方は受験に対してある程度自信を持ち、他方はまったく自信を持っていない。その結果、進む道も大きく変わってしまいます。
p54〜55         (引用終わり)

当然だろう。毎年東大合格を何十人も出すようなレベルの高い進学校がなかったり、少ない地域に生まれただけで、別に都心の有名進学校の学生と能力的に劣っているわけではない。僕の住んでいる県の一番偏差値が高い高校でも、毎年、現役で東大に合格する学生は2、3人程度だ。県全体でも毎年10人にも満たない、とかなんとか聞いたことがある。詳しく調べたわけではないが。

そんな感じなんで、そりゃ最初から諦めて地元の大学目指すわなぁ...と思うのでした。